記憶に残る「しごと」の思い出を教えてください!
初めて携わった仕事のこと。仕事仲間や取引先とのこと。アルバイトの経験談や転職、起業エピソード、家庭内タスクに関する投稿もOKです。
私は某自動車メーカーで働いている派遣エンジニアです。
私はこれまで派遣エンジニアとして4つの自動車開発プロジェクトに携わったことがありますが、このお題ではその中で1番大変だった仕事を書こうと思います。それがタイトルにも書いた「長期夜勤出張」です。
この夜勤出張は派遣エンジニア3年目の時に体験しました。それまではずっと昼勤で働いていましたが、急遽割り当てられたことをきっかけに約8ヶ月間夜勤を続けていました。私にとっては肉体的、精神的に非常に負担の大きい勤務で、当時はフラフラになるくらい苦しかったのですが、今振り返ると非常に貴重な経験です。
このお題を機にその経験を振り返ってみたいと思います。
夜勤が始まったきっかけ
夜勤が始まった理由はある新車の市場不具合でした。
私が派遣配属されたときにはすでにその不具合が頻発している状態。配属初日は拠点がガラガラでした。理由は既に不具合発生車両を生産している別地方の工場に出張していたからです。
ほとんどが出張中ということで、派遣初日のオリエンテーションの様なものは全くなかったです。仕事に慣れるために頂いた情報といえば、関連製品の特集がある雑誌をもらったくらい。今、振り返っても適当な対応だなぁと思うのですが、そのくらい緊急の不具合でした。
そんな中、派遣2ヶ月目の時に夜勤出張の話が出始めました。先に出張しているメンバーが原因特定のために動いているが、1ヶ月経っても全然進んでいない。そんな中、毎日のように不具合は出てくる。人が全然足りない…。
そうだ。最近入った派遣さん(私)を入れよう!
…こんな流れで私も別地方の工場出張メンバーの1人になりました。声をかけられた日の3日後に行けということで緊急で飛行機やビジネスホテルの手配をしたのもいい思い出です(笑)。
余程緊急性が高かったのか、この時の新規追加のメンバーの中には派遣エンジニアだけではなく、事務メインの派遣の方も入っていましたね。
出張した次の日から夜勤が始まりましたが、驚いたのは出張先に元々就業しているメンバー。何と半分以上が定年退職した元某自動車メーカー社員。派遣社員として再雇用されていました。
60代後半〜70代の派遣社員にも驚きましたが、再雇用をしてまで対応させるってどれだけ大きな不具合なんだ?と当時はビクビクしていました。
夜勤の業務内容
肝心の仕事の中身は実に単純でした。
①車に派遣先独自のデータ測定用機器を接続して情報を入手。
②データ測定機器をパソコンに接続し、中に入っているデータをエクセルにまとめる
これだけでした。
ビクビクしていたのは何だったのか。なるほど、だから事務派遣や高齢の方が人員に入っているのかと勝手に納得しました。
これだけ聞くと簡単な作業のように見えますが、問題はその数量です。私1人で1日100台程処理していました。データ取りも状況によっては90分~180分くらいかかってしまうので、時間との戦いでしたね。
しかも私の場合は初夜勤だったので、集中力も課題でした。1~2週間連続はまだ耐えられるのですが、3週目、4週目と続いていくと体調がどんどん悪くなっていくのがわかりました。昼の勤務の時と同じ長さだけ寝ているはずなのに何だか眠たいんです。そのせいか昼ではやらないような細かいミスも頻発していましたね。
最初にも書きましたが、この仕事は8ヶ月続けていました。
ちなみにこの8ヶ月はほぼ全て夜勤です(笑)。当時のお客様からは夜勤4週間だけだよ(それでも長いんですが…)と言っていたので大幅オーバーです。
8ヶ月夜勤で得られたこと
朝起きて仕事し、夜寝ることのありがたみ
大げさでも何でもなく「体が喜んでいる」とはこういうことを言うんだなというのがよくわかりました。夜勤終わったと認識した後に、食べた昼飯が本当に美味しかったです。
上手く表現するのが難しいのですが…体が求めているのがよくわかるんですよね(笑)。
今の時代において、夜勤が重要であるというのは理解しているのですが、今回の私のように長期で働き続けるというのは人体にもよろしくないことを身をもって知りました。
車を組み立てている所を直接見れた
一方、技術面でよかったのは、工場での製造現場を直接見れたことです。
派遣先の社員でも実際に設計している製品の製造現場、量産現場を見る機会はほとんどないらしく、これらを若手の内に知ることができたのは非常によかったです。
多くの方が流れ作業で動き、車を組み立てていく所や、車両移動専門の人たちが組み立てた車両に乗り込み、別の製造ラインに向けて運転するという事実を目で見ることが出来ました。知っているから見た事があるに変化した今では大分考え方が変わりましたね。
個人的には線に追従して動く無人車(ライントレースカー)はビビりました。夜中に誰も乗っていない車が大音量で音楽を流しながら、ゆったりと部品を運んでいく。いざ見ると中々に怖い光景です(笑)
おまけ:ホテルのフロントの人に顔を覚えられる
向こうから雑談してくるレベルになりました(笑)。
夜勤8ヶ月中に派遣先に戻るためチェックアウトすることも何回かあったのですが、数日で戻るのでその度に「あ、お久しぶりです〜」「今回の部屋はこちらですよ」という会話もしましたね。私がタバコを吸わないというのもわかっているので、何も言わなくても禁煙の部屋を用意してもらったり、観光地のお土産をもらったりしていましたね。
普段ならこういったコミュニケーションはほぼないでしょう。8ヶ月間いるからこその異様な体験でした。
最後に
夜勤はこれっきりで、今はまた昼勤がメインになっていますが、これからも派遣エンジニアの仕事を通じて、広い経験をして行きたいですね。ただ、長期夜勤は体調を崩すというのがよくわかったので控えようと思います(笑)。
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